6月5日放送の「情熱大陸」では、ソプラノで最も高い音域を歌うと評判のオペラ歌手、田中彩子さんが密着取材を受けていました。田中彩子さんについて、そして彼女を歌手としてあらわす呼び名「コロラトゥーラ」についてまとめてみました!
田中彩子さんのプロフィール
田中彩子さんは、京都府出身、ウィーン在住のソプラノオペラ歌手です。
1984年生まれの現在32歳です。
ソプラノ歌手のなかでも、「コロラトゥーラ」と呼ばれるとてもめずらしい歌声とテクニックを持つ稀有な存在として今注目の人でもあります。
幼いころはピアニストを目指して、3歳でピアノとオルガンを始めます
10歳のころにはコンテストで賞をもらったりと、順調にピアニストへの道を歩いていたそうです。
しかし、22歳の時、クラシック界にデビューした演目は「フィガロの結婚」。
彼女はオペラ歌手としデビューしたのです。
それはとある音楽研修の時でした。
指導にあたっていた元宮廷歌手が彼女のどこまでも伸びる高く澄んだ声を聞いて、
「私が指導するからオペラをしにウィーンへ来なさい」と勧められたのが、ピアノからオペラへ転身するきっかけだそうです。
田中彩子さんは順調にキャリアをすすめ、2012年にはオーストリア政府の支援を受けた公演でモーツアルトの「魔笛」で「夜の女王」を演じるなど、活躍をみせています。
現在ウィーン在住で、その歌声はオペラの本場でも「天使の歌声」「まるで小鳥のよう」と絶賛されているそうです。
▼田中彩子「華麗なるコロラトゥーラ」(avex-classics)
魅惑のコロラトゥーラ
ところで、コロラトゥーラって、聞き慣れませんが、どんな歌手の事をいうのでしょう。
オペラを歌う声については、いくつか種類があるのは一般的に知られているところです。
高い声から
ソプラノ
メッゾ・ソプラノ
アルト
テノール
バリトン
バス
となりますね。
これらがそれぞれ、声質ごとに更に細かく分類されているのはあまり知られていないかもしれません。
田中彩子さんを表す「コロラトゥーラ」は、ソプラノの声域のなかの声で、そのパートを歌うテクニックの事をいいます。
ソプラノはヒロイン役を演じることが多い声域ですが、それも声の特徴によって呼び名や演じる役柄が限られています。
大きく分けると(他にも本当に細かく分類されているようなのですが)
声が高く軽い方から順に、コロラトゥーラ→リリコ→ドラマティコと呼ばれているようです。
田中彩子さんのコロラトゥーラは、早く細やかな音や、高い音を軽やかに自由にあやつる技工を持った技術の事を言います。
若い女性や、この世のものではない役などを演じることが多い声質です。
その代表的な役が、モーツアルトの歌劇「魔笛」の夜の女王です。
▼田中彩子 モーツアルトの歌劇「魔笛」 夜の女王のアリア動画
田中彩子リサイタルコンサート情報
「田中彩子 ソプラノ・リサイタル〜華麗なるコロラトゥーラとウィーンの調べ〜」と題したリサイタルが、2016年夏に、日本全国で開催されます。
その予定などまとめてみました!
プログラム(予定)
ヨハン・シュトラウスⅡ:春の声
モーツァルト:夜の女王のアリア~歌劇「魔笛」より
シューベルト:アヴェ・マリア
サウンド・オブ・ミュージック
ヨハン・シュトラウスⅡ:ウィーンの森の物語 他
出演:田中彩子(ソプラノ) 加藤昌則(ピアノ)
チケットは、チケットぴあか、下記日程の箇所に記載してある各問い合わせ先へご確認ください。
コンサート日程
2016年8月28日(日)とぎつカナリーホール
お問合せ:NBC長崎放送 事業広報部 095-820-1022(平日10時-18時)
2016年9月2日(金)三重県文化会館
お問合せ:三重県文化会館 059-233-1122(チケットカウンター)
2016年9月4日(日)福岡・北九州市立響ホール
お問合せ:KBCチケットセンター 092-720-8717(平日:午前10時〜午後6時)
2016年9月10日(土)大阪・いずみホール
お問合せ:リバティ・コンサーツ TEL 06-7732-8771(午前10時〜午後6時/日祝休)
2016年9月12日(月)東京・紀尾井ホール
お問合せ:キョードー東京 0570-550-799 (オペレータ受付時間 平日11時〜18時 土日祝10時〜18時)
2016年9月22日(木・祝)しらかわホールプレミアタイム2016
お問合せ:東海テレビ放送事業部 052-954-1107(平日10時~18時)
2016年9月16日(金)静岡・アクトシティ浜松 中ホール
お問合せ:創芸 TEL 052-263-1771(平日:午前10時〜午後6時)
まとめ
田中彩子さんは、コロラトゥーラの中でも、最も高い音域を担当する「ハイ・コロラトゥーラ」と言われる超高音域が出せる数少ない歌い手で、その才能は100年に一人とも言われる逸材だそうです。
声が美しいだけでなく、容姿も淡麗ですので、主役や姫などを演じることが多いソプラノ、コロラトゥーラを歌うために生まれてきた人ですね。
なかでも、ピアニストになりたかったにもかかわらず声楽で偶然見出されたというエピソードが、運命というものを感じずにはいられず、とても不思議です。
田中彩子さんの歌声はいつ聞いても圧巻で、何回聞いても身震いがするほど感動してしまいます。
彼女のコンサートは、筆者の住む街では開かれませんので、CDでしばらく楽しみたいと思います。
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